2017年11月7日(水)
長谷川(インストラクター)
連休中に上野、国立博物館の『運慶展』に行ってきました。
運慶は誰もが知る平安〜鎌倉期の仏師です。
今回は世界最大の運慶展と銘打ち、静岡や和歌山などのお寺に所蔵の作品も一堂に公開されています。
いつもはお寺の中に安置されているので、前からか、あるいは前方斜めからしか見る事ができませんが、大きな空間に1つずつ離して置かれた仏像達はいつもとは違うスケールで迫ってきます。360度から見ることができるので、ここぞとばかり横や後ろからもじっくり眺めました。
会場入口には、運慶のデビュー作である「大日如来坐像」が有りました。腕の位置や背中の角度を4度程、運慶は最後までこだわって修正したそうです。
正面から見た時には感じませんでしたが、横に回った時その坐像が、薄暗い会場の中で宙に浮いているように感じました。何だか佛教の宇宙観の様なものを一瞬垣間見せらせた様な気になりました。
大きな四天王立像の1つに見とれ、薄暗い中たまたま周りに人もいなかったので、そっとそのポージングを真似てみました。餓鬼を踏みつけた両足の右足は前に、左足は後ろに開き、つま先を外に向けて立ち、ひねった腰の左が上がっています。
三叉戟(さんさげき)をもった右手の肩を引き、宝塔を持った左腕は頭上高く掲げています。
(うわー、結構キツイです!)やってみるとなかなか容易ではありません。
(うーん、この四天王さん、色んな筋肉がかなり自由に使えてる〜!)
はっしとしたその姿に、当時の仏師の込めた思いの強さを感じずにはいられませんでした。
11/26まで開催されています。
かなり混雑していますが、興味のある方はぜひ行ってご覧になってはいかがでしょうか?閉館時間は、金土は21時ですが、残念ながら平日は17時になっています。(休館日有り)時間に余裕を持って行かれる事をオススメします。
運慶展
会期:2017年9月26日(火)〜11月26日(日)
会場:東京国立博物館 平成館 上野公園